少女伝道師・3

   二人は、加奈子嬢とは違い、おとなしげな雰囲気であった。仲が良いというのも、見ただけで頷けそうであった。私服であったが、何となく趣味も近いように感じられた。
 結城真純嬢は十六歳、高校一年。真鬼島瞳嬢は十三歳、中学一年。Y氏の好みらしく、二人とも幼い中に、奇妙な色気を漂わせているように思えた。
 真純嬢は、天然の栗色の髪を背中まで伸ばし、垂れ目気味の大きな眼、小さな鼻と口、絶妙のそれらの配置が、見事な美少女を造り上げていた。全体に淡色系の色合いである。
 瞳嬢は、真純嬢が淡色系なのに対して、はっきりした黒が基調になっていた。肩までの黒髪、そして同じく常に潤んでいるような漆黒の瞳。顔のパーツは、色を別にすれば、真純嬢にかなり似ていた。
 私はそこで、自分の股間に「たぎり」がわずかに生じているのを感じた。
「二人とも、呼ぶまで加奈子のところで待っててくれ」
 二人が、特に瞳嬢が少し怯えの色を見せながら部屋を出ていくと、Y氏は見透かしたような笑みで問い掛けてきた。
「……瞳に初めて逢った感想はどうかな?」
 Y氏は、二人ではなく、私を見ていたようだった。
「言わずともわかるよ。私も、初めて瞳を見たときには、平静を保つのが難しかった。これで、私の話が嘘ではないことはわかって頂けたと思う」
 ……信じられない話だと思ってはいた。医学的根拠がどうこう言われても、やはり本人を見てみないことには信用できなかった、というのが私の本心であった。
 しかし、瞳嬢と逢った直後の「たぎり」は、単にそそられる美少女であった、というだけでは説明がつかない。私はロリコンではないし、加奈子嬢あたりならお相手願いたいとは思うが、あの二人では、真純嬢ならともかく、瞳嬢には、普通なら「可愛い」以上の感情などないはずであった。
 しかし、にもかかわらず、私は「立ってしまった」のである。
「さて、では一つ、面白いものをお目にかけよう」
 ケースに入ったビデオテープを棚から取り出して、Y氏はそれをデッキに入れ、再生する。
   それは、私が今まで見たビデオの中でも、もっとも衝撃的なものであった。
 それは、Y氏と瞳嬢の、「行為」の光景を克明に映し出したものであった。
 まず、瞳嬢が、ゆっくりとカメラの前で脱いでいく。必要であるようなないようなブラを外すと、意外と大きいように見える胸。そして、ショーツを脱ぐと、まだ毛の生えていない、一本線の割れ目が現われる。
 その割れ目の内側を、瞳嬢は、自分から開いて見せている。もちろん、私にではなく、撮影者であろうY氏にであるが。とても経験があるとは思えない未発達の陰唇、膣口、尿道口、陰核など、隅々までカメラは嘗めていく。
 それだけでも私は股間に痛いほどの屹立を生じていたが、次に彼女は、アヌスをカメラの前に広げていた。指を二本入れて、左右に広げると、さらにもう二本ぐらいは指が入りそうな空洞が出来る。そこへカメラは近付いていき、さらに指を入れるよう指示する。さらに二本の指が、アヌスを拡張する。瞳嬢の、苦痛のような、快楽に耐えているような表情は、私の記憶から今も離れない。
 それが終わると、今度は瞳嬢の、奉仕が始まる。もちろん、Y氏に対するものである。彼女には大きすぎる、私から見ても標準より大きいと思えるペニスを、瞳嬢が舐めあげていく。口の中に納まり切らないそれを、一生懸命飲み込んでいくが、半分も銜えられないでいる。
 カメラは、そこで瞳嬢の背後へと回る。Y氏に奉仕しながら、彼女は自分自身の準備を行なっている。指が割れ目を広げ、かき回すように蠢く。アヌスにも指は出入りして、貪欲に快楽を求めているように見える。
 そして、画面が切り替わる。
 大きく脚を広げて、瞳嬢が、Y氏のペニスを待つ。その表情は、僅かに恐怖を浮かべているようにも見えたが、「早く欲しい」という期待がその大半を占めていた。
 Y氏が、瞳嬢には大きすぎるように思える肉棒を、彼女の無毛の割れ目に擦り付ける。瞳嬢の腿まで伝わった粘液で準備を整え、先を割れ目に押しつける。
 ゆっくり、それが瞳嬢の割れ目に侵入していく。瞳嬢が、自分で割れ目を広げて、Y氏を迎え入れている。瞳嬢の、快楽にうち震える声が、私の身体の芯を官能で刺激する。
 亀頭が、膣口を大きく分け入って、瞳嬢に完全に埋没する。
 そこから、一気にY氏は押し入っていく。
 瞳嬢が、苦痛からか快楽からか、判別のつかない叫びを上げる。彼女の腹部が、Y氏の凶器に押し上げられ、盛り上げられている。子宮の中にまでペニスが入りこんでいるのではないだろうか?
 そこからY氏は出入りを開始する。最初は彼女の受け入れが整うのを待つように、ゆっくり、しかし奥深くまで、大きく引き抜き、押し入れる。その度に瞳嬢が大きく喘ぎ、身体を反り返らせる。まだ膨らみ切っていない胸を、Y氏の唇が吸い、舌が弄ぶ。髪を振り乱し、瞳嬢が快楽を貪る。
 やがて、Y氏のピストンが、スピードを増していく。正常位から、瞳嬢の片足を持ち上げ、横にして突く。さらに回転して、バックから突き上げる。乳首をY氏の指先が強く捻ると、瞳嬢が快楽を伴った痛みに、悲鳴を上げる。
 そのまま、Y氏は彼女を持ち上げて、自分の上に乗せる。後ろから結合したまま、Y氏の上で、瞳嬢が上下に揺れる。大きく脚を広げられ、手首ほどもあろうかという太い肉棒をもっとも敏感な割れ目に突き込まれ、小さな身体が揺れ、喘ぐ。
 不意に、Y氏はペニスを引き抜く。そして、次は瞳嬢が上になり、自分でヴァギナへと屹立する肉柱を導いていく。
 瞳嬢が、Y氏の上で腰を踊らせる。快楽が徐々に増していくように、彼女の動きも激しくなっていく。痛みも快楽に変わってしまったのか、彼女には太すぎるように思えるペニスが、一気に根元まで埋まっている。
 不意に、Y氏が瞳嬢の腰を押さえつけた。
 瞳嬢は、「まだ足りない」という表情で、その手を振りほどこうとする。
 やっとY氏がそれを離したとき  その結合部から、白濁した粘液がこぼれていた。
 瞳嬢の膣内に、射精していたのだ。
 しかし、瞳嬢はそれにも構わず、腰を動かし続ける。
 Y氏は再び瞳嬢を離し、今度はアナルを押し広げる。指で入り口を潤滑させ、二本、三本と指を抜き差ししては、その拡張を確認する。
 そして瞳嬢は、尻の肉を大きく広げながら、Y氏のペニスを自分の肛門へと押しこんでいく。小さな、とてもそれが入るとは思えないアナルは、ペニスの太さに合わせるように緩んで、ゆっくりと飲み込んでいく。
 瞳嬢が、悲鳴のような嬌声を上げながら、ペニスをアナルに押し入れていく。脚を大きく広げて、腰を落としていくことで、それは完全に、根元まで彼女の腸内に埋没していった。
 再び、Y氏が動きだす。瞳嬢の腰を持ち上げるように、ゆっくり上下させる。括約筋がめくれ、直腸の内側の赤みが、ペニスの抜き差しに合わせて見え隠れする。亀頭の近くまで抜き、また根元まで埋没させる。それを繰り返すたび、瞳嬢は失神しそうなほど激しい声を上げる。アナルは、子宮という行き止まりがないため、思い切り奥まで突き入れることができる。膣では根元近くまでであったのが、アナルでは完全に押し込まれている。
 瞳嬢の脚を広げたまま、Y氏は起き上がり、彼女を腹ばいにする。そして、今度は自分から腰を使い始めた。
 瞳嬢の肛門は、括約筋の皺が完全に消えるほどに押し広げられ、そこをY氏の凶器が、確実に速度を上げながら出入りしていく。大きく、徐々に激しく、子宮を突き上げていたように、Y氏はピストン運動を早めていく。
 瞳嬢は、すでに泣き喚くような喘ぎから、半ば失神したような、虚ろな声のみこぼすようになっている。気が付かなかったが、一度絶頂に達したのだろう。しかし、Y氏は構わずに、乱暴なまでに瞳嬢のアナルを責め立てた。彼女の膣口から、先程の精液が絞りだされて、シーツに染みを作る。
 不意に、Y氏の腰が止まる。瞳嬢の、直腸の一番深いところへ、白く熱い粘液を注ぎ込んでいるのだ。
 ゆっくり、力の抜けかかった凶器が引き抜かれる。
 瞳嬢の肛門は広がったまま、ゆっくり縮んでいく。そこから、先程と同じように、白い粘液が流れだしてきた。ヴァギナの割れ目の上を流れ、シーツへと落ちていく。
 そのまま、瞳嬢は動かなかった。
   そこで、映像は終わった。
「どうでした」
 Y氏の言葉で、私は我に帰った。
「瞳がこんなですから、付き合いの長い真純や加奈子も、大体想像がつくでしょう」
 これより、となると、どんなことをしているのだろうか?
 そんなことを考えるより、私は、股間の「たぎり」をどうにかしたかった。
 いかにもおとなしそうな、一見男を知っているはずもない無垢な少女にしか見えない瞳嬢の、見た目と現実の非常なギャップが、私を身体の芯からたぎらせていた。
 そこで、再び加奈子嬢がノックに次いで入ってきた。そして、新たな来客を伝える。


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